Vinyl Review - 11

Life Force / Fearless Warriors (No Label)

サイケロックみたいなジャケですがジョージア産のれっきとしたジャズフュージョンアルバム。グルーヴィーでソウルフルなトラック満載で、中でも抜きん出ているのはその名も「To Pharaoh With Love」。流れるようなブラジリアンリズムとサックスの音色が心地よい素晴らしいトラックです。それにしても前回紹介した「Seeds Of Fulfillment」といいまだまだこんな盤が眠っているアメリカという国の広大さを再認識させられます。

Sound Investment / Same (Brunswick) '78

Brunswickらしいイナタいソウル/ファンクが聴けるこのアルバムはメンバー等のクレジットはなく詳細不明。A-5「Funky Skunk」、B-1「Stone Go-Getter」等そこそこのファンクトラックもありますが全体的には平均的な内容。但しBrunswickの中ではあまり見かけないアルバムだと思います。

Together / Same (Albradella) '78

Tiger Lilyから出ているTogetherとは同名異グループで、こちらはジョージア出身と思われるソウル/ファンクグループ。全体的にちょっと地味な印象がありますが、Pleasureみたいなジャズファンク「Chance With You」が気に入ってます。同レーベルからもう1枚リリースしていてこちらは「Soul Deep Collection」のほうで紹介しています。

Life Force / Same (Strawberry) '76

GuinnessほどではありませんがNYのちょっとしたカルトレーベル的存在のStrawberry。ここからリリースされているものは自分が知る限りそのほとんどはマイナーなソウル/ファンクグループです。このLife Forceのアルバムもフリーソウル的な「Prove Me Wrong」やグルーヴィーソウル「Come On Let's Do It」などを収録した佳作。ちなみに上で紹介したLife Forceとは別グループです。

Potts / Same (Strawberry) '78

同じStrawberryからもう1枚。こちらはあのJ.R. Baileyプロデュース。アレンジに何の工夫もないTemps「Just Imagination」のカバー等変にエコーの効いたサックスが歌メロをなぞって吹いたようなインスト曲ばかりで、まるでホテルのラウンジバンドみたい。

George Butler / Doin' It Doin' It (Dellwood) '77

DellwoodはGuinness傘下のレーベルで、Guinness同様クレジットが曲名以外ないので本人の正体は不明。内容はファンキーソウル中心で、特に「Wrap Your Love Around Me」と「No No Joe Joe」はラニングベースがグルーヴィーなナイストラック。

Main Street / Same (Koala) '76

LAのマイナーレーベルからリリースされた白人中心のファンクバンドのアルバム。ボーカルは黒人ながらちょっと線が細いものの演奏はタイトで、インストファンク「Big Burque」や「Slipped Disc」なんかはかなりカッコイイ。

John Wagner Coalition / Shades Of Brown (Koala) '76

上掲のMain StreetをプロデュースしたJohn Wagnerの自分名義のアルバム。メンバーもまったくいっしょなので同じグループと考えて差し支えありません。収録曲は全曲James Brownのカバーでコーラス的ボーカルは入るが基本的にはインスト。「Sex Machine」「Cold Sweat」「Mother Popcorn」「Coldblooded」などどの曲もアレンジも悪くなくやはり締まったリズムが気持ちいい。

Motivation / Steppin' Into Now (Ham-Sem) '80

表ジャケには3人しか写っていませんが、実際には10人編成のヴォーカル&インストグループ。タイトル曲はモロにCameoの影響を受けたファンクですが、ベストトラックはミディアム&メロウなB-2「Until You Change」で某雑誌で紹介された理由がうなずけます。ただ「Feelings」のカバーは勘弁してほしかった。

Fats Gaines Band / Born To Dance (Avamar) '83

女性シンガーZorinaをフィーチャーしたFats Gaines Bandのこのアルバムは再発も出てるしもう有名ですよね。ファンク、スローともドッシリと重量感のあるボトムがクオリティーの高いものにしてます。特に某DJのミックステープにも収録されたソウルファンからAORファンまで納得のメロウグルーヴ「For Your Love」は秀逸!