Vinyl Review - 21

Steady Wailin' Sid / Spirit Of '76 With Love (Rock Steady)

オープニングのタイトル曲からまさに自分好みな弾けたファンクで思わずニヤリ。A-3、B-1も同系統のファンク。ストリングスを効果的にフィーチャーしたB-4「Mechanic」はModulationsの「Rough Out Here」を思わせるような熱いソウルナンバー!数年前に買い逃していただけに期待が高まっていたがそれを裏切らない傑作!

E.W. Wainwright Jr. / African Roots Of Jazz (AROJ) '81

ジャケもけっこうキてるけど内容も「キターッ!」ってかんじでバッチリ。土着的なアフリカンビートのパーカッションブレイクから始まり涼しげなヴァイヴとトランペットがリフを奏でる「The Healer/Don't Break」はコンピにも収録されたキラーチューン。

Paradise / World's Midnight (Onyx)

80'sブギーファンやAOR界隈でも人気のUKソウルグループ。実は今回初めて聴いたんだけど曲自体に魅力が乏しくてなんでそんなに人気があるのかよくわからない。Real Thingみたいな音を勝手に期待してたせいかも。他にも2枚ほど出しているのでそっちのほうがいいのかな?いや、まあこれもそんなに悪くはないんだけど、値段のわりにはということで。

Guido Basso / Guido Basso and All That Latin Jazz! (Pickwick) '80

カナダはモントリオール出身のトランペットプレイヤー。ネットでA-1「Martello」を試聴したらカッコいいラテンフィールなジャズファンクだったので購入。軽快なラテンジャズA-3「Chiarina」もかなり好みだが、他はサンバやボサノヴァのインストでイマイチ。

Summer / Same (Baby Grand) '77

不可解なレーベルBaby Grandから変なレコ3連発!「Sing A Song」「Lowdown」「Pick Up The Pieces」等のカバー収録ってことで迷わず購入。が、独自のアレンジもなく単にヒット曲をコピーしました的トラックのオンパレードで一回聴けばもういいやってかんじ。但しオリジナルのよさを再確認できるという点では有効か?

Pop Top / Same (Baby Grand) '77

クレジットがないので確かではないが前述のSummerと同じメンバーではないかと思われる。と言うか両方ともオリジナリティーが皆無なので違いがわからない。やってる曲も同様に「Play That Funky Music」とか「ロッキーのテーマ」とかベタなものばかり。ま、こういうレコもあるってことで話のネタにでもするしかないか。

Paul Zaza / Contact (Baby Grand) '77

Baby Grandの最後は少しマトモ。白人の作曲家のようだがこのレーベルから数枚リリースしているらしい。A-1、A-2が聴くに堪えないインストディスコなのでどうなることかと思ったが、他はそれなりに聴けるフュージョンで救われた。もちろんオススメするほどのものではない。

Arelean Brown / Sings The Blues In The Loop (Black Magic) '77

ミシシッピ生まれの女性ブルースシンガー。全曲ハープをフィーチャーしたブルースで「Impeach Me」「Broken Many Hearts」「I'm A Streaker Baby」というブルージーファンクを3曲収録。ちなみに「Impeach Me」は別ヴァージョンで7インチも出ているが、ディープファンク度はそっちのほうが上。

Sunshyne / In A Very Special Way (Sunshyne)

マサチューセッツの白人ローカルバンド。Isleyの「Work To Do」や「Theme From Shaft」のカバーはどうでもいい出来だが、爽やかな歌メロ部分とグルーヴィーな間奏部分が好対照な「Freedom」とTower Of Powerみたいなファンクナンバー「What A Way To Go」(リズムのキレは遠く及ばないが)は拾いもの。

Dick Griffin / Now Is The Time (Trident) '79

これは確か再発が出てますね。60年代から活躍しているトロンボーンプレイヤーだがソロデビューは74年でStrata Eastからリリースされた「The Eighth Wonder」がそれ。本作も素晴らしいスピリチュアルジャズアルバムで、ヴォーカル入りのA-1タイトル曲やファンキーな「Multiphonic Blues」など必聴!