Vinyl Review - 23

Hector Rivera & The Latin Renaissance / Hecto-Mania (4 Points)

67年の「At The Party」でブレイクしたラテン/サルサ界の大物Hector Rivera。ジャケ(特に裏ジャケ)からしてファンキー臭プンプンの本盤は70年頃のリリースと思われる。グルーヴィーなベースラインに女性コーラスが煽るブーガルー「Be On The Look-Out」とヘヴィーファンキーラテン「Hecto-Mania」の2曲でキマり。

Johnny Zamot / Same (Seven-Eleven)

数々のブーガルー/ラテンファンクの名盤を残しているNY育ちのプエルトリカン。このアルバムではKool & The Gangの同名曲をカバーしてるってことで購入。パーカッションブレイクを大幅にフィーチャーしたこのラテンバージョンも確かにいいんだけど、「Kool〜の血湧き肉踊るオリジナルバージョンには負けるよなあ」と思ってしまうオレってやっぱファンクバカ?

Dwight Druick / Tanger (Bobinason)

知る人ぞ知るフレンチカナディアンAORの秘蔵盤。なんとTOTO「Georgy Porgy」のフランス語カバーを収録。原曲に忠実なアレンジでCheryl LynnのパートもCecileなる女性シンガーがソウルフルにフランス語で歌う。80'sファンク好きにも受けている(らしい?)「Voudou」も秒殺トラック。

Christine Charbonneau / C'est Pas C'que Tu Penses (Polydor) '75

60年代から活躍しているフレンチカナディアンのシャンソンシンガー。ほとんどがポップな曲で通して聴く気にならないが唯一B-4「Je Cherche Un Mot」だけは別。ファンキーなクラヴィネットと乾いたギターカッティングにベースが暴れ狂う爆弾ファンク。B-2「Censure」はかなりポップだがフリーソウル的にはギリギリOKか?

Lee Willhite / First Venture (Big Tampa) '82

ウォーの「The World Is A Ghetto」やコルトレーンの「Naima」などシブいカバー多数収録の黒人ジャズシンガーのアルバム。白眉はHorace Silverの「Song For My Father」で、しみるヴォーカルなんだけど個人的にはちょっとシブすぎ。バックにはHarold Mabern、George Colemanなんかが参加。

Visions / Visions & Dreams (East West) '83

ロサンジェルスの日系アメリカ人中心のフュージョングループ。リーダーはサックスのAlan Furutaniと思われほとんどの曲を書いているが、女性シンガーMarsha Furutaniをフィーチャーしたブラジリアンフュージョンを数曲収録しており、特にA-1「What It Is About You」はシーウインドを思わせる極上のメロウチューン!

Johnny Houston / Makin' Bacon (Passion) '73

ジャケはヤバそうだが中身はちっともヤバくないサックスプレイヤーのソロアルバム。「Let's Get It On」「Touch Me In The Morning」などカバーが多くどれもつまらないアレンジ。スライの「If You Want Me To Stay」にはドラムブレイクが入ってるけどありがたがるようなもんじゃない。

Mel Cabang / Lady (Double Banger) '82

こっちは逆に外見はバーコード頭のカエル顔オヤジだが中身は意外に悪くない。フィリピン人の父とポルトガル人の母を持つハワイ生まれのヴォーカリスト(?)。若干チープな音作りながらMacky Fearyにも似た雰囲気のブリージーメロウA-4「Your Love」や切ないメロディーが印象的なB-3「I Can't Understand」はオススメ。

Norm Su'a Compton / Just About Time (Lohe) '80

もう1枚ハワイものを。タイトル曲「It's About Time」はアコギのカッティングとパーカッションのみでフォーキーに始まり途中からホーンセクションが入ってくる軽快AORナンバー。その他にもハワイアンボッサ「Lady Took Me Bad」やハワイアンスウィング「Could It Be」など佳曲揃いの好盤。

Rocky Mizell & The Sugar Rock Band (Drive) '77

典型的マイアミディスコ。「Shake Your Body Down」「Hey Sexy Dancer」などこの軽さはほとんどK.C.&The Sunshine Band(と言ってもK.C.も好きなんだけどね)。この中では爽やかメロウな「Never Never Girl」が1番かな。この前某レコード屋のセールで1万円で売ってたけどそりゃ高すぎだろ?悪くはないけど2千円以上払う価値なし。