Vinyl Review - 27

Marvin Holmes & Justice / Summer Of '73 (Brown Door) '73

Marvin Holmesと言えば75年の「Honor Thy Father」が有名だが、これはその前にリリースされたセカンドアルバムと思われる。前述のアルバムに比べると出来は若干劣るが、インストファンクB-3「All Night Into Day」やB-4「Kimani Mdogo」、ナイスソウルグルーヴA-5「Keep On Keeping On」あたりはオススメ。

Library / Godchild (Les Treteaux)

数年前に知り合いに教えてもらったフレンチライブラリーもの。たいがいはライブラリーと聞いただけで後退りしちゃうんだけどこれはゴリゴリのファンキーインストが4曲も入っているのでお気に入り。特にA-2「Chut Bebe Dort」はグルーヴ感抜群のドラミング、クールなフルート、全体をリードするベースラインが素晴らしいレアグルーヴナンバー。

Style / Same (Razz-a-Matazz) '88

女性シンガーを含むインディアナ産モダンソウルグループ。ジャケの雰囲気から何か魅かれるものがあって買ってみたものの、内容はスカスカのチープなサウンドプロダクション。打ち込みじゃないみたいだけどベシャっとつぶれたスネアとシャカシャカいう機械的なハイハットの音が気持ち悪い。どおりでよく見たら録音が88年じゃないスか!スローのB-2「Illusions」、メロウソウルB-3「Holding On」あたりは曲自体はいいので残念。

Disco Express / Longines Presents (Longine Symphonette) '75

これは某雑誌でも紹介済。買って初めてわかったんだけど2枚組だったんですね。当時のディスコヒットのカバーが中心だけどエルトン・ジョンやオリヴィア・ニュートン・ジョンまでやっちゃってるところが節操なくて笑えます。で、やっぱりベストトラックは「Yes We Can Can」。って言うかこれだけ、かな。

Sam Bros. 5 with Daddy "Good Rockin" Sam / Same (Arhoolie) '79

録音当時は全員ティーンエイジャーのアコーディオンを中心としたザディゴブルースバンド。頭からブルースが延々続きまたハズしたかと思ったら、BラスChicの「Le Freak」のパクリ曲「SAM」でようやく弾けてくれました。それにしてもこれだけパクったらオリジナルとは言い切れないでしょ?

Zeca / Rota-Mar (Continental) '83

ブラジルのトロンボーンプレイヤーZeca do Trombone。個人的にはブラジルものはしっくりくるものが少なくて(ってそれほど聴いてるわけじゃないけど)、試聴した時は結構いいと思ったメロウなタイトル曲やファンキーなB-4も実際じっくり聴いてみるとすぐに飽きそうなかんじ。

The Hopson Family / On The Mainline (Jewel) '74

メンフィス録音のゴスペルソウルアルバム。B-3「Prayer Will Take You There」のみギタープレイがイカしたゴスペルファンクだが、残りは無視。

Emiliano Salvador / 2 (Areito)

キューバの伝説的ピアニストEmiliano Salvador。Bobby Carcassesをフィーチャーしオープニングから飛ばしまくるキラーキューバントラック「Luna Wanestain」が白眉。メロディカ(?)の音が郷愁を誘うA-2「Cancion Isela」もマイ・フェイヴァリット。

Garry Mac & The Mac Truque / Truqued Up

ヤワそうなポップグループみたいなジャケだけどこれがけっこう中身はクロい。白人とは思えないソウルフルなヴォーカルでJB、Temps、Sam&Dave等のヒット曲をカバー。特に「Licking Stick」なんかかなりのもの。「Cold Sweat」のブレイクも必聴。

Chuck Vincent & Shuffle / Here And Now (Smoke House) '79

Pee Wee Ellis、Wah Wah Watson等をバックに配したベーシストのソロ。ジャズ系かと思ったら全体的にバタ臭いブルース系が多いのでがっかり。特に全曲でヴォーカルをとるこの人の声が生理的に受けつけない。ヘタだし。それでもラテンフレイヴァー溢れる「Easy」とファンキーな「Fine Young Thing」は悪くない。