Vinyl Review - 34

Mike Selesia / Flavor (No Label)

ジャケも手書きならレーベルも手書きという激プライベートプレス!一体何枚プレスされたのか?いわゆるスピリチュアルジャズ系の人のようだが内容がスゴイ!中でも「Brute Strength」はブンブン唸るベースに細かく刻むカウベルがカッコいいスーパーレアグルーヴァー!そしてコルトレーンの「Mr. P.C.」。これもベースが前面に出ててドラムが打ちまくってるスピーディーダンスジャズ!最高っ!

O.S.T. / Tongue (Chocolate City) '75

黒人エロ映画のサントラ。喘ぎ声入りのタイトル曲もファンキーだが、A-4「Mind Blower」はエレピ、ギター、ベースの絡み具合が絶妙でモアファンキー。B面はエロ過ぎるので18歳未満は聴かないように。

Gary Parks / Toneweave (Lady Rain) '83

オレゴン産シンガーソングライター。ちょっと影のあるメロディーにフルート、ピッコロ、オーボエ、フレットレスベースが独特の雰囲気を醸し出す。突出した曲はないが何度も繰り返して聴きたくなるアルバム。

Shelby Flint / You've Been On My Mind (Mad Satyr) '82

60年代から活動しているシンガーソングライター。元々フォーク系の人みたいだけどこのアルバムはジャズ/フュージョン寄りのサウンド。白眉は「Mercury」でブラジリアンリズムにスキャットが入りサバービア/オルガンバー系が好きな人なら要チェック。ただし個人的にはこのテはかなり食傷気味。

Rob Schwend & Gary Kewley / Standing On The Edge Of Time (Rob & Gary Enterprises) '86

優しい歌声と清涼感いっぱいのサウンドを持ったハワイアンフォーキーデュオ。一番のお気に入りは「My Everything」。ボッサ風のリズムに流れるようなフルート、そして何より甘いメロディーがいい!他にもアコースティックスイング「Lighthearted Lady」やいい感じでサックスが入る「Until We're There」など充実した内容。

Cafe Ole / Ole (Snakecharmer) '81

フィラデルフィア録音でメンバーは黒人2人と白人4人。ブラックとホワイト、ファンキーとメロウがうまくブレンドされていてCrackinあたりを思い起こさせる。A-2「Nights Like This」やB-1「Casual Flirtation」ではそんな特徴がよく表れている。レココレAOR特集掲載盤。

Richie Walker / Stranger In The Universe (Pilot)

ハワイのシンガソングライターっていうとフォーキーでメロウなものを期待しちゃうんだけど、これはダメ。オープニングからロックしちゃってるし、歌ヘタで声悪いし、演奏ヒドイし。どこかに「AORの隠れた名盤」なんて載ってたけど理解不能。

Don Tarris / Party (Remembering) '77

こっちはカナダのシンガーソングライター。バックの演奏レベルは高くはないがアコギのカッティングが気持ちいい「Tahitian Love Song」や「Song For Lorraine」あたりはけっこう好きな路線。

Fats Gaines Band / SoulJazzDisco (Avamar) '81

Fats Gaines Bandと言えば「For Your Love」を収録したアルバムが有名だがその前にリリースされた本作も捨てがたい。特にイントロのギターカッティングから見事にフリーソウルしてる「Don't Abuse My Love」が素晴らしい。Charles Earland「Cause I Love Her」のカバーも○。

Joey Gilmore / Same (Blue Candle) '77

ブルースギタリストJoey GilmoreがマイアミTK傘下のBlue Candleに残したソウル/ファンクアルバム。同じBlue Candleからソロ作もリリースしているSnoopy Deanがプロデューサーとして名を連ねている。「Play That Funky Music」そっくりな曲とか当時のディスコブームを意識した内容でかなり退屈。