Vinyl Review - 38

Bongo Sensational Soul / Ching Chong China (Bongo) '77

今回は初っ端からサイテーのレコードを。Billy R. Couvsonというパーカショニストらしき人。ほぼ全曲パーカッションとヴァイブのみで、このオヤジがブツブツ言ったり叫んだり笑ったり。どう考えてもこのジャケ、このタイトルならやってくれると思うでしょう?けっこう高かったのにぃぃぃ〜!

The Righteous Apples / Same (Righteous Apples) '82

気を取り直して次はAORの秘蔵盤。80年頃にアメリカでやってた同名のテレビドラマ(コメディー?)の出演者がメンバーらしいがとにかく内容が凄い!まずはオープニング「Are You There」でブッ飛んでほしい。スリリング極まりないギターが入るイントロを聴いただけで失禁状態。まるでペイジズみたい。そしてそのペイジズの「Let It Go」のカバーも!この曲にカバーがあったとは驚き。比較的原曲に忠実なアレンジだが女性シンガー2人がかけあいで歌いソウルフルで◎。でもB面は...聴かないで下さい。

The Gentlemen Three / A Sound Explosion (Orbit) '69

Jackie WilsonやFour Topsのバックも務めたという(ホントかよ?)サックスのEddie Bartel率いるデトロイトの黒人ジャズトリオ。録音の音量がやけに低くてちょっとツライけど、Charles Earlandの「Letha」とスライの「Thank You」はカッコいいスモーキーソウルジャズ。

Robert Cotter / Timeless (Derby) '80

ニューヨーク録音だがなぜかイタリア盤オンリー(たぶん)の黒人シンガーのアルバム。オープニングやBラスのディスコ系は勘弁してもらいが、唯一A-2「Everything I'm Living For」は極上のメロウソウル。これ一曲で買い。

Sam Ahia / Same (SPA)

ジャケを見てわかるとおりのハワイもの。トラディショナルなハワイアン・ミュージックに根ざしながらジャズやボサノヴァの要素をうまく取り入れた素晴らしいアルバム。ジャジーな「Straight From Hawaii To You」が入ってるA面もいいけどB面の流れがたまらなくいい!、ハワイらしい美しいギターの調べ「Kamehameha Waltz」から一番のお気に入り「Here's That Rainy Day」までなごみの極致。

Quinn Harris / Statements (Cantilever) '75

パート8で紹介した人とたぶん同一人物。ここでも同様にイナタすぎるソウルやインストを展開しており、誰がやってもハズさないはずの「Feel Like Making Love」のカバーもユルすぎて気持ちよくない。

Tim Stevens / Got To Be Free (Pittsburgh International) '81

顔を見ても黒人か白人かよくわからないが(実際には黒人みたい)音のほうもソウルというより白っぽい。ボズ・スキャッグスの「Miss Sun」のカバーとかつまんないスローとかとにかく冴えない内容。ボツ。

James Van Buren / It's All Over (Van Buren) '86

ジャズ/ブルース・シンガーJames Van Burenが自身のレーベルからリリースしたセカンドアルバム。軽快にスイングする「Would You Believe」とライトタッチのボッサ「It's Hard Starting Over」がオススメ。

Aureus / Goin' Up (Riff) '78

ソフトロック?ジャズ?AOR?ジャンル分けが難しいコーラス主体のグループ。白眉はシーウインド「He Loves You」ライクな「Reflection Of My Life」。フリューゲルホーンソロがあるところまで一緒で更に一瞬だけどまったく同じフレーズまで出てくる。完全に意識してるな。ジノ・ヴァネリの「Jack Miraculous」も軽いアレンジで最高!

Orchestra Julian / Latin Fire (TPI)

強烈なマンボかデスカルガでもカマシてくれるんじゃないかと期待すると肩すかしを食う。確かにパーカッションはボコボコ入ってるけどこりゃラテンっていうよりディスコでしょう。全曲似たテイストなんでアルバムとしては面白みがないけどA-2「Do It With Class」なんかイントロだけ聴くとかなりイケてます。