Black Vinyl Review - 101

S.M. Dorsey High School / Musical Highlights Of 1972 (NCR/72/US)

プレーン・ジャケに1974年盤と同じプリントを貼り、74を消して72と手書きで修正しているだけ。元々はジャケなしで後から貼ったということなのか? ファットなジャズ・ファンクを期待したものの、74年作には遠く及ばなかった。しかもB面はコーラスだし(涙)。

Worlds' / As Time Flows On (J-World/80/US)

ワールズ・エクスペリエンス・オーケストラのセカンドとのこと。リリースは80年のようだが録音は77年、ボストンでのライヴ。高尚過ぎて個人的にはついていけない前作に比べ、若干聴きやすい内容になっており、シビレるほど黒いジャズに思わず頬が緩む。

Chosen Fore / S.T. (CF/82/US)

正体不明のジャズ・コンボ。82年録音とは思えないややこもった音質が逆に好みであることは言うまでもない。フルートがリードする「Latin Haze」、ソウル・ジャズ「There It Is」他全7曲を収録。

The Kashmere Stage Band / Our Thing (No Label/-/US)

ご存知カシミア・ステージ・バンドのファースト・アルバム。“ゴリゴリ”ってほどのジャズ・ファンクはないが、「Boss City」「Burning Spear」あたりはけっこうイケる。

O.S.T. (Elmer Bernstein) / "From The Terrace" and "The Liberation Of L.B. Jones" (Cinema/-/US)

映画音楽界の巨匠エルマー・バーンスタインによる2つのサントラをカップリングし、“Film Music Collector's Society”の会員に配布(または販売)されたもの。“The Liberation Of L.B. Jones”のほうは黒人の人種差別問題を題材にした1970年の映画で、オル ガンやワウ・ギターがフィーチャーされたブラック・ムーヴィーにピッタリのジャズ・ファンクが聴ける。

V.A. (Eastham Band/Ferguson Band) / Behind The Walls (No Label/-/US)

1931年から毎年行われているというテキサスの囚人達によるロデオ大会。本作はライヴ盤ではないようだが恐らくこのロデオ大会で余興として演奏していたのだろう。聴きどころはB面ラストに」配された「We Got The Funk」。ただこの曲だけ思いっきり音が悪い(涙)。ちなみに同じ『Behind The Walls』というタイトルの似たようなロデオ・ジャケのアルバムが何枚も出ている。

Target / On Target (Sunshine/79/US)

比較的最近知ったソウル・アルバム。こんなジャケなので今まで無意識にスルーしていたのかもしれない。中でもエモーショナルなヴォーカルに耳を奪われるミッド・ソウル「All The Lights Are Out」がたまらなく良い。同系統の「What I'm Gonna Do」や「Gonna Be The Best」、「Hold Tight」等のスローも高得点。

Shirley Nanette / Never Coming Back (Satara/-/US)

つまらないジャズ・ヴォーカルって感じのジャケットだけど中身はシブ〜いソウルといった印象。マーヴァ・ホイットニーのような甲高い声で歌うブルージーなファンク「All Of Your Life」とタイトル曲が出色。

Lloyd Price / Golden Dozen (TSG/76/US)

多くのヒット曲を放ったR&Bシンガーとしての顔がある一方、悪名高きプロモーター、ドン・キングとの関係が深く闇の顔も持つロイド・プライス。その彼が税金対策用に設立したレーベルTSGには自身のアルバムが3枚存在する。どれも内容は過去の音源を使用しているだけだと思われる(未確認)。ちなみにジャケの“GOLDEN DOZEN”の“Z”の下に紙が剥がれたような白い跡があるが元々の印刷がこうなっているので念のため。

V.A. / Solid Gold Revue - Love's Traffic (Castanet/80/US)

80年なんで内容は想像どおり。それよりジャケがいいんで見た目で心動かされます。

* These are NOT all recommended LPs!!!

2013.03.24