Black Vinyl Review - 102

Tamra & Seven Prophets Of Love / Poor Richard's Almanac (Cadence/74/US)

ヒューストン、テキサス。これだけで胸がときめいてしまう変態は自分くらいか?(笑) 学生ものみたいだけどビッグ・バンドじゃない。『The Assassination Of A President』という物語の歌や朗読が極めてシンプルな演奏をバックに収められている。中でも「Exie's Blues Song」が鈍く黒光りするクールなトラックでオススメ。

Shock / Electrophonic Funk (Nebula Circle/80/US)

80sファンク・ファンに人気の「Let's Get Crackin'」を含む同名アルバムで81年にメジャー・デビューした白黒混合バンド。その1年前にマイナー・レーベルに残した音源がコレで、後に再録される「Let Your Body Do The Talkin'」と「Shock」の原曲が収められている。個人的にはファンク系よりもスローの「It's Over」や「Can't Have All Of You」のほうが好み。

Coffy Mathers / Sweet Miss Coffy Smokin (Hot Pot/80/US)

シカゴのマイナー・レーベルからリリースされたハンド・メイド感満点のお皿。チープな録音ゆえのイナタいファンク「Sweet Miss Coffy Smokin」、「Making Love To You Baby」や、イチオシのクロスオーヴァー・ソウル「Fairy Tale」等、どれも鼻が曲がるほどローカル臭がキツイ。

O.S.T. (Jack Ashford) / Blackjack (SES/78/US)

ジャック・アシュフォード、ロレッタ・ハロウェイ、モータウンのファンク・ブラザーズといった有名どころが絡んでいながら、なぜかマイナー&レアなサントラ盤。ピクチャー・スリーヴもあるけど今回はこのジャケで。ハロウェイが歌ういかにもブラック・ムーヴィーなタイトル曲、コンピにも収録されたインスト・ファンク「Las Vegas Strut」、ピアノとギター・カッティングがなんとも気持ちの良いグルーヴを生み出す「Fremont Street」他全11曲を収録。

Leon Taylor & The Roosters / At The Montagu Beach Hotel (Lowe Fox/-/-)

かなり久しぶりに買ってみたカリビアン系。$700で落札された、なんて疑わしい噂があるけど、少なくとも“killer uptempo groove”って謳い文句の「Memphis Train」を聴けば失望感で一杯になることは間違いない。

Roy Roberts / Country Star (House Of Roton/-/US)

タイトルに不安を感じつつも例によって試聴もせずに購入。そして、針を落とすといきなりカントリーど真ん中で不安的中。次は大丈夫だろうと思って飛ばすとペダル・スティールのイントロが...その次もそのまた次も裏に返してもカントリーは終わらない...叩き割ろうか(笑)と思った瞬間、なんともスムースなフリーソウル・ナンバー「Thinking About You」が!続く「You And Me Together」もレオン・ウェア風でグッド。なんとか元はとったか?

Free Expression / The World Of Sam Cooke (Record Service Corporation/77/US)

以前紹介したサム・クックのカヴァーを多く収録したブルー・ヴェルヴェッツのアルバムと同内容。グループ名もタイトルも違ってるけどどうなってんだろうか? ま、正直どうでもいいレコードだけど...

V.A. / 1973 Champions All Volume XIII Brownwood Stage Band Festival (Precision/73/US)

恐らくはテキサスのブラウンウッドで行われた学生バンド・コンテストの上位入賞者による演奏を収めたアルバム。重量感溢れるグルーヴで圧倒するレイク・ダラス高校の「Sunshine Sweet」がとりわけ印象的。そしてトリにはコンテストの常連カシミア・ステージ・バンドが登場し、「All Praises」で貫録の演奏を聴かせている。

Wharton County Junior College Bands / 1975-1976 (Contempo/76/US)

同じくテキサスの学生モノ。A面はビッグ・バンド・ジャズと吹奏楽的な演奏ばかりで聴く価値はないが、B面は太めのジャズ・ファンクが揃っていて好印象。

Saundra Hewitt / Saundra (Disco Mate/76/JPN)

ロイ・エアーズとの共演やチャック・レイニー&バーナード・パーディ参加のニューヨーク録音なんて話を聞かされても、日本制作となると個人的には思いっきり退いてしまう(笑)。この人の声もあまり好きじゃないし、地味な曲が多く、イマイチ。

* These are NOT all recommended LPs!!!

2013.06.25