Black Vinyl Review - 104

Stevo / Musica Negra (Oliva Cantu/78/US)

トミー・スチュワートのバックでシンガー/ドラマーとして参加していたスティーヴォことスティーヴ・ミルナーのソロ。「Bump And Hustle Music」を収録したトミーの76年作に勝るとも劣らない充実した内容だ。再発CDが出ているが、なんとも情けないジャケットになってしまったのが残念。

Tommy Stewart & His Orchestra / S.T. (Circle/80/US)

そのトミー・スチュアートが80年にマイナー・レーベルからリリースしたもの。面白くもないスウィング・ジャズばかりでアクビが出てくる。デューク・ピアソン「Sweet Honey Bee」のカヴァーも凡庸。

Warren Bryant / S.T. (Revillot/-/US)

オブスキュアなソウル・シンガーのアルバム。クレジットはないが推測するに70年代後半の録音だろうか。自ら曲を書いていて、甘酸っぱいモダン・ソウル「Truly, Truly」がなかなか。

Del Jones' Positive Vibes / Court Is Closed (Hikeka/73/US)

一時はその存在さえ疑っていたほどレアリティの高いデル・ジョーンズの初版。セカンド・プレスはホーンがオーヴァーダビングされてるけど、個人的には入っていないこちらのほうがストイックな感じがして好み。ただ、セカプレには驚愕のジャズ・ファンク「Vibe-ing Theme」が収録されているので、やはり両方MUST HAVEか?()

Kashmere Stage Band / Bumper To Bumper Soul (Kram/-/US)

史上最強の学生ビッグバンド、カシミア・ステージ・バンドのサード・アルバム。スライ「Thank You」の激烈カヴァー他全8曲を収録。

Papo Felix / Meets Ray Rodriguez (Ghetto/71/US)

ヴォーカリスト、パポ・フェリックスとレイ・ロドリゲスの競演をあのジョー・バターンがプロデュース。ヴォーカルが入ったサルサ系は苦手だけど、ラテン・ジャズ「Bob And Bill In E Minor」は最高。

Michael Gregory Jackson / Clarity (BIJA/77/US)

儚げなヴォーカルとアコギにスティーヴィー・ワンダー風のメロディーを持つタイトル曲に惹かれて買ってみたものの、やはり自分向きじゃなかった。なんせバックはオリヴァー・レイク、デヴィッド・マレー、レオ・スミスといった面々なので、おのずと音は決まってくる。「じゃ、買うなよ」と言われれば返す言葉はないけど(笑)。

Barry White / Out Of The Shadows Of Love (Koala/79/US)

税金対策レーベルとしてTSG、ギネス、タイガー・リリーほど有名ではないもの優に100を超えるタイトルを持つコアラ・レーベル。カントリー系のアルバムが多いと言われる中、こんなソウルの大物も。ついレーベル買いしてしまったが、どうにもこの人の声が好きになれない。

Melba Moore / So Many Mountains (Koala/79/US)

この人、女性ソウル・シンガーの中ではどちらかというと美形の部類に入ると思うんだけど、このジャケットはあまりにもヒドく悪意さえ感じられる(笑)。なんで本人は承諾したんだろう?なんて疑問はレーベルがKoalaとわかれば即解決。内容は76年作『This Is It』+1でテイクもたぶん同じ。退屈なソウル/ディスコが勢ぞろい(笑)。

Sweet Inspirations / S.T. (Koala/79/US)

「Now Your Baby Is A Lady」が人気なんだそう。個人的には“ウーン”と唸ってしまう曲だけど。それなのにKoalaレーベル中、最も価格が高いお皿、みたい。

* These are NOT all recommended LPs!!!

2013.10.13