Black Vinyl Review - 106

Johnnie Walker & Jacqueline Dee / Farewell To Welfare (Earwax/-/US)

“超”がつくレア・アイテムで内容的にも問題ないのだが、リズム・ボックスが全編に渡って使用されているという点がそそらない一枚。タイトル曲、「I'm In The Mood」、「Playing Your Game」等、佳曲が多いだけに残念至極。

V.A. / 11th Annual Battle Of The Bands (Custom Fidelity/70/US)

逆算すれば1960年から開催されていると思われるこのイヴェント。11作目となるコレは、出演者のほとんどが白人。そんな中、コンボ部門の3位に入賞した黒人グループ、ディストリクト・オブ・イヴォルーションによる「More Soul」がエグい。ダイク&ザ・ブレイザーズの曲をサイケデリックにカヴァー。またスクール・バンド部門では我らが(?)ドーシー・ハイ・スクールが優勝。他を圧倒するぶっとい演奏を聴かせている。

V.A. / 15th Annual Battle Of The Bands (Custom Fidelity/74/US)

続いて少しとんで4年後の15回目。またもやドーシー・ハイ・スクールが超絶ジャズ・ファンク「Frankenstein」をひっさげ出場するも惜しくも2位に甘んじている。そしてソロ・ヴォーカル部門の優勝者は当時18歳だったシェリー・ブラウン。ギターを抱え、メロウで洗練された曲を歌っていて後の彼女を想像させる。

Dotts Johnson / Art For Art's Sake (Earth/73/US)

1940年代から俳優として映画やテレビで活躍していた人。1913年生まれというからこの時点で60歳。本作では基本的にジャズを歌っているのだが、「Work Song」は完全ファンク・ヴァージョン。もう1曲「Kill The Hard Drugs Pusher」もブルージーに迫るロウ・ファンクだ。

Streetlife / Nite Songs (D.C./80/US)

良く出来たファンク・ナンバーで幕を開けるものの2曲目以降はAORカラー全開。正体は知らないけど間違いなく白人グループでしょう。どの曲もキャッチーでAORファンなら買っても損はない。と思う。たぶん。

The Arvell Shaw Quintet / Live At Sonny's Place (No Label/-/US)

超プラヴェートなルックスそのままの内容。家で聴いていてもあたかもライヴ・ハウスにいるかのような臨場感溢れる録音も微笑ましい。ジャズ・ファンク風のミーターズ「Cissy Strut」では、ドラマーがジガブーの向こうを張ってかなり派手にやってくれてます。

Astro-Disc (Productions Impossible Ltd.) / S.T. (Astrology/73/US)

ボックス型ジャケットの3枚組。何のレコードなのかよくわからない。1枚目はインスト、2枚目はインストをバックに男性の語り、3枚目は同様に女性。数曲まともなスペーシー&アブストラクトなインストあり。

The Ray Camacho Group / Salsa Chicana (California/-/US)

テックス・メックスにあまり興味はないが、たまに極太ファンクをやってのけるから気が抜けない。「Si Si Puede」は、同じテックス・メックス・グループのトルティーヤ・ファクトリー「Cookin'」と双璧をなすヘヴィ・ファンク。 同系統の「Let's Boogie」も悪くない。

Kashmere Stage Band / Thunder Soul (Kram/-/US)

コツコツと集めていたカシミア・ステージ・バンド、未入手だった最後の1枚をようやくゲット。他のアルバムとのダブリは10曲中4曲と相変わらずだが、ハイライトのJBカヴァー「Super Bad」は本作でしか聴けない。

Standing Room Only / Heart And Soul (YGB/82/US)

よせばいいのについ買ってしまった82年もの。もちろんファンクに聴くべきものがあるはずもない。スローは普通。

* These are NOT all recommended LPs!!!

2013.12.28