Black Vinyl Review - 108

Underground Band / S.T. (Spice/-/US)

まさに“アンダーグラウンド”な知る人ぞ知るプライヴェート・スタッフ。流れるようなベース・ラインが特徴的なオープニング曲「Time Is Running Out」やコロコロと滑り転がるヴィブラフォンがクロスオーヴァー感たっぷりの「The Love We Had」、「One Life」、スウィート・ソウル「Look What We've Been Missing」等、けっこうオススメな内容。録音は80年頃か。5曲入りのミニLP仕様でジャケットはなし。フル・アルバムで聴きたかったぁと思わせる一枚。

Bad Bascomb? [Test Pressing] (Monarch/-/US)

記載はどこにもないけど音を聴く限りバッド・バスコムであることはほぼ間違いない。なんせバンジョーやフィドルが入った唯一無二のサウンドなので。『Black Grass Music』と同時期の録音だと思われるのでアウト・テイク集?続編?だろうか。もちろんテスト・プレスなのでジャケはなし。

Minority Band / Journey To The Shore (JSR/80/US)

80年録音にもかかわらずどこか垢抜けない印象はやはりマイナーなローカル・スタッフたるゆえんか。もちろんそこがポイントなわけで。インストのA面、歌モノのB面ともガツンとくる強烈なトラックはないものの最後まで飽きずに聴ける好盤。

Bethlehem Progressive Ensemble / Mod Lit (Fortress/-/US)

ジャイルスがコンピでチョイスした「Call To Worship」を収録。ヴァイブとピアノを中心とした演奏をバックに女性シンガーが歌うスピリチュアルな雰囲気漂うジャズ・ナンバー。これ以外はイマイチ。

Longineu Parsons / S.T. (No Label/81/US)

70年代後半以降の録音って楽器の音1つ1つの輪郭がすごくクリアで綺麗に聴こえるんだけど、それがどうにも好きになれない。時にあいまいでザラっとした感じのサウンドが好み。で、本作は81年らしい音質。「Funkin Around」をはじめ、どれも曲としては悪くないだけに残念。

O.S.T. (Jimmy Lewis) / Solomon King (Sippi/74/US)

ジャケが2種類あることで知られるこのアルバム。再発にも使用された有名なモノクロ・ジャケのほうはラベルに“PROMOTION COPY / NOT FOR SALE”の表記があり、こちらにはそれがない。ということはこのカラー・ジャケは正規盤と考えるべきか。

Larry Nozero / Time (Strata/75/US)

素晴らしい内容であることは間違いない。だけどそれほど印象に残らないのは主人公が白人だから?(笑)

North Chicago Community High School / Concert And Jazz Band '77 (Mark/77/US)

黒人メンバーが多い、というだけでまた買ってしまったカレッジもの。ジャズ・ファンクっぽい要素もあるにはあるが、ほとんどがつまらないビッグ・バンド・ジャズ、ブラス・バンド的な演奏に、凡庸なソウル・ナンバーのカヴァーで、あくびが出ること間違いなし。

Jose Cheo Feliciano / Para Enamorados Solamente (Seeco/-/US)

ジョー・クーバ・セクステットのヴォーカリストとしても知られるホセ・チェオ・フェリシアーノ。もちろん、あの盲目のシンガー/ギタリストのホセ・フェリシアーノとは別人。ジャズ・フィーリングを湛えた軽快なマンボのリズムにチェオの張りのある歌声が映える「Mambo Of The Times」は、元々クーバ名義の『Diggin' The Most』に収録されていた名曲。

Love Thy Neighbor / S.T. (No Label/74/US)

「A to Z」でも紹介されているとおり、アーリー・ジャズ的演奏が大半を占める中、突然変異のように現れるジャズ・ファンク「Manstae」。ベース・ライン、ワウ・ギター、ホーン・リフからソロや曲構成に至るまでレア・グルーヴど真ん中の一曲。

* These are NOT all recommended LPs!!!

2014.08.24