Black Vinyl Review ~ 114

The Equatics / Doin' It (No Label/72/US)

人生も残り少なくなってきた我が身を考えると(笑)「死ぬまでに入手できるんだろうか?」と心配になるレア盤が数枚ある。コレもそんな一枚だった。手に入れて針を下す瞬間の興奮は忘れられない(やや大袈裟)。単にレア盤が好きなのではない、最高の音が詰まったレア盤が好きなのだ。なんてね。

Hot Cold Sweat / S.T. (Sweat/-/US)

男女混合10人編成の黒人ソウル/ファンク・バンドによる自主制作盤。クレジットはないが裏ジャケに写るメンバーの出で立ちやサウンドから推測すると録音時期は1980年前後か。バウンシーなファンキー・チューン「Gonna Make You Move」とスティーヴィー・ワンダーのカヴァー「Living For The City」あたりに注目。

Bill Smith / On Road Away Home (Bernice/-/US)

トラック野郎の漫談ライヴ・ショー? バンドを従えて控えめな演奏をバックにひたすらしゃべりまくるだけのアルバムなんだけど時折ファンキーな瞬間がある。でもそれだけ。

Carla & John Piper / Say Hi (Soundpiper Music/76/US)

子供向け教育番組(プログラム)用のレコード?みたい。そんな中にもオジサン好みの秀逸なトラックが! 「Listen」はテレア「Pretty Bird」と双璧をなすようなクールな佇まい、などと言いながら友人に聴かせたら「コレのどこがいいの?」とボロクソに言われました(笑)。

El Gusano / Fantasia Del Barrio (Joey/-/US)

全曲インストのテキサス産サイケデリック・ファンク・サウンド。いや、ファンクというよりロックか。「ベトナム戦争から帰還したメンバーがその戦争体験をもとに作り上げた」らしい。市場価格は高めだが内容的には好き嫌いが分かれそう。

Greenflow / Solutions (QCA/77/US)

数年前まではネットで検索してもまったくヒットしなかった超オブスキュア・スタッフ。それを発掘し再発までしてしまう探究心・知識・実行力。作品の内容ウンヌンの前にそっちのほうに感心しちゃう。さすが。あ、もちろん内容も○。

Joe Nesmith / A Sound Of Little Rock At Christmas (Brother Man/-/US)

マイナーではあるがこれはそれなりに見かけるレコードだろうか。ジョー・ネスミスなる人物の作曲・アレンジによるクリスマス・アルバム(?)。但し、クリスマスっぽい曲はなく限りなくチープなファンキー・トラックが大半を占めている。

Stan Kline Sextet / Forest Flower (Esar/-/US)

トランペットのスタン・クラインによるセクステット。本人のオリジナル曲はなくハービー・ハンコックやマイルス・デイヴィス等カヴァーばかり。レア・グルーヴ的にはやはりフレディ・ハバードの「Povo」につきる。

Lynn White / Am I Too Much Woman For You (Darby/79/US)

アラバマ出身の女性ソウル・シンガー、リン・ホワイト。本作は彼女のデビュー・アルバムと思われる。“トゥー・マッチ”どころか物足りなさしか感じない平凡な内容。

Courageous / S.T. (Demo-Vox/-/US)

ジャケの文字(グループ名?)はマジックで書いてあるっぽい。ギター、ピアノ、ベース、ドラムの4人編成でたまにヘタな歌が入る。歌を聴く限り白人かなぁ。8ビートと4ビートを行き来する「Courageous Cat」では途中ベース&ドラム・ブレイクも挿入されたりしてオススメできる、かも。

* These are NOT all recommended LPs!!!

2015.8.12