Vinyl Review - 45

Ted Coleman Band / Taking Care Of Business (JSR)

トップバッターは全然ソソらないジャケの激マイナー盤。しかしコレがなかなかよいのです。主役のテッド・コールマンはヴァイブ・プレイヤー。内容はロイ・エヤーズをもっとメロウにしたようなクロスオ−バーなトラックがズラリ。本人のナヨナヨしたヴォーカル、チープな音作りはマイナス要素ではなくプライベート・プレスならではの魅力を感じてしまう。「If We Took The Time」、「What A Lovely Way To Spend A Lifetime」が特にオススメ。

V.A. / Lowrider Ball Live (5 Star Productions) '79

カリフォルニア、サンホセでのライヴアルバム。Mary Wells、Chantelsらが出演してて全盛期のヒット曲を歌っているがこのへんは聴くに値しない。しかし、もちろんヤバいファンクが入ってるからこそ買ったのだ。San Jose Lowrider Bandによる「Lowrider Theme Song」とSity Strokeというグループの「One Day At A Time」がそれ。必殺!ってほどじゃないけどね。

Joe Pass / Better Days (Gwyn)

最近CDでも出ちゃいましたね。他のアルバムは数枚しか聴いたことないけどとにかくコイツはファンキー。そしてポイントは名手ポール・ハンフリーがジミー・スミスのジャズファンク名盤「Root Down」を思い起させるような素晴らしいプレイをここでもみせていること。特にタイトル曲「Better Days」と「Head Start」でベースのレイ・ブラウンとともに生み出すグルーヴは圧巻!

Gary Marks / Gathering (Arewea) '74

ニューヨークのシンガーソングライターによるプライベート・プレス。全体的に暗いトーンだが、ヴァイブやソプラノサックスをフィーチャーしジャズ的なアプローチもみせるオープニング「We Free」が秀逸。

Andre Maurice / Evening (Bale) '80

冴えないスイートソウルに始まりポピュラーヴォーカル、カントリーもどきと続くA面は果てしなくしょーもない。B面に移るとアップやミディアムソウルで若干持ち直すがやはりイマイチ。今後繰り返し聴く機会はあまりなさそう。

TW Contingent / The Runner (Thinkers World) '81

「やめといたら?」という忠告も聞かずまたも買ってしまったゴミ。いや、これでも試聴していい感じの女性ヴォーカルが入ってる曲があったから買ったんだけど。我が家のターンテーブルに乗せて聴いてみたら全然よくないんだな、これが。だいたい半分は物語の朗読だし。なんじゃこのレコード!?

Eddie Robinson / Reflections Of Man Inside (Myrrh)

Myrrhといえばゴスペル/CCMレーベルとして有名だがこれも当然ゴスペルソウル。「The Door Is Open」、「You Are Never Left Alone」といったレオン・ウェア的なニューソウルがグッド。

Carlos Miranda & The Latin Breed / Que Tal Si Te Vas Conmigo (GC)

このあたりのテキサスものは買う度にもうよそうと思うんだけど、また買っちゃいました。そしてまた後悔してます。ズンチャズンチャのテックスメックスの嵐。ハァ〜、またこれかよぉ。インスト曲「The Preacher」だけソウルジャズ風で許す。

George Freeman / Birth Sign (Delmark) '72

レア盤として知られる「Franticdiagnosis」に収録の「The Bump」が何と言っても極めつけのレアグルーヴだが、これもそれほど悪くない。Sonny Burkeのオルガンが唸る「Cough It Up」がありがちなフォームながら納得のソウルジャズ。

Spice / Same (TSG) '76

こんな有名盤載せるのは反則?最近ようやくこのレーベルの全貌が明らかになりつつある。本人の了承なしに勝手に音源を流出させたり、ジャケをまんまパクったりととんでもないことをやらかしてる模様。ブラック系だけじゃなくてロックやカントリーもあるレーベルだが、本作では最高のソウルがたっぷり味わえることは言うまでもない。

2007.02.11