Vinyl Review - 48

The Don Carrington Trio / Makin' It Happen (Paragon)

イントロの腹にくるバスドラの鳴りを一瞬聴いただけでノックアウト必至のカナディアンファンク「If I Were A Carpenter」を収録。Horace Silver「Song For My Father」、スライ「Higher」のカバーやオリジナル「Dingus」もぶっといドラムに圧倒されっぱなし。それにしてもジャケ左上のシールはがし痕がイタイ。

Mazacote / Shukandu (Discos Latin International)

"Mr. Mazacote"ことOrlando Lopezは西海岸のクラブやホテルを中心に活動していたラテンパーカッショニスト。イチオシはファンキーラテンレアグルーヴ「Francisco Kid」。

Kashmere Stage Band / Kashmere "73" Live In Concert (Kram)

2年間で学生バンドコンテストに14回出場し、そのうち13回優勝という恐るべき(?)やつら。「ライヴ」と言いながらスタジオ録音も混ざっているようで「Kashmere」と「Head Wiggle」は「Plays Originals」というアルバムにも同じバージョンが収録されてました。ジャズファンク系はこの2曲と「Shaft」のカバー。ブレイクがけっこうイケてます。

Roy Meriwether / Live (Stinger) '75

ピアニストRoy Meriwetherのトリオによるライヴアルバム。A面1曲、B面2曲とどれも長尺だが高速ソウルジャズB-2「Jungle Plum」はダレずに最後まで一気に聴ける好曲。

Earthquire / Same (Natural Resources) '72

そこらに転がってる安レコだけど悪くない。Tata Vegaがソロになる前に在籍していた白人中心のグループ。ファットなインストファンク「Soul Long」とCold Bloodを思わせるファンキーな「Sunshine Man」の2曲がいいが他はダメ。

Barry Kim / Same (Bee Bee)

ジャケも内容もホント勘弁してもらいたいハワイもの。ハワイらしさはほとんど感じられず情けないほどにポップでベタベタに甘い曲が並ぶ。Teddy Randazzoの「Paradise」やLeo Sayerの「Fool For Your Love」あたりが一部のAORファンに受け入れられる程度か?オレはいらない。

Ohio Penitentiary 511 Jazz Ensemble / Hard Luck Soul (Aragon)

「Penitentiary=刑務所」ってことで要は囚人ビッグバンドらしい。裏ジャケにある極悪人相のメンバー写真を見て納得。それにしてもこのレコード、目立った曲もないし録音も悪いし、なんでこんなに高いんだろう?

Lou Ragland / Lou Ragland Is The ConVeyor (S.M.H.) '78

今回の「究極」シリーズはコレ。ソウルの激レア盤として昔から有名すぎるほど有名ですがやっと手に入れました。「Understand Each Other」や「What Happened To The Feeling」で聴けるソウルフルなヴォーカルは圧巻。ただ音が悪いのがなんとも残念。

Will & James Ragar / Same (No Mountain) '80

久し振りに買ったマイナーSSWもの。これが大当たり。特にA面の流れは最高で駄曲なし。コロコロ転がるエレピが印象的な「My Shining Sun」、アコースティックスイング「Don't I Wish To Be Free」、フルートがリードしアコギがシャープなカッティングを聴かせるインスト「Melting Pot」と涙々の名盤。

Buddy Montgomery / Ties (Bean) '77

モンゴメリー3兄弟の一番下(上はWesとMonk)Buddyのアルバムの中でも比較的見ないのが本作。A-1とB-1のジャズファンクはソツなくまとまりすぎていて魅力に欠けるが、スピリチュアルなB-3「Little Fella」がいい。

2007.04.16