Vinyl Review - 49

Frankie Zhivago / The Age Of Flying High (Alwa)

初っ端から期待を裏切る腰抜けファンク。続く3曲も馬面男の腑抜けたヴォーカルが聴いてられない。しかし、5曲目にきたきた!「Someone Stole Your Love」、とろけそうなメロウソウルグルーヴ。これ一曲で買いでしょう。B面はカリビアンしててNG。ちなみにジャケにはあるけどカントリーはやってません。

The People's People / The Spirit Of David (The Voice Of The People) '76

カリフォルニア、オークランドの6人編成グループ。もちろん正体不明。スピリチュアルなジャズワルツA-2「Q Street」や17分と長尺ながら中盤からしっかりジャズファンクしてくれるB-1「Fritz」は聴きもの。

Sam and Bob &The Soulmen / Mississippi Mud (Sabo)

即買いしそうなジャケだが中身はイマイチ。個人的には苦手なサザンソウル。「Sunny」や「Let's Get It On」にソックリな曲があったりして情けなくなる。ファンク、レアグルーヴファンは無視してOK。

Lenore Paxton / America 1776 to 1976 (Daisy) '76

この人って有名なのかな?見ての通りのキーボード・プレイヤー。このアルバムはアメリカの民謡を現代風にアレンジしてやってみましたっていう企画ものみたい。ほとんどの曲は聴くに値しないが、B-1「Yankee Doodle」はコケそうなイントロから一転、Joanne Grauerの「Inside Out」みたいなグルーヴのジャズファンクに。そういやこの曲って「アルプス1万尺」ですね。

Sands Of Time / Profile (Encounter) '73

最近CDで再発されたから載せるのやめようかと思ったけどネタがないので。バーナード・パーディープロデュース。「99 Baseball」は文句なしにカッコいいレアグルーヴ。「Let's Stay Together」や「Shaft」のカバーも合格点。

LaMont Johnson / Nine (Masterscores) '76

Jackie McLeanのブルーノート盤でピアノを弾いていたのがこの人。ここではBlue Mitchell、Ronnie Laws、Chuck Rainey、Leon Chanclerらを従え、A-1「Benign Beginning」やB-2「Dare To Be Different」のようなタイトなジャズファンクを聴かせている。

Ruben Hernandez / New Day On The Rise (Fiesta) '81

ラテン・フュージョンっぽいのかと思ったら、どっちかって言うとAOR。A-1なんかクラッキンみたいだし。女性シンガーをフィーチャーしたメロウなB-2「Here Comes Love Again」が一番いいかな。

Freeport City Sound / Old Man Times (FCS)

カリビアン系を試聴せずに買うのは危険だということをいつまでたっても学習しない。そして今回も失敗。タイトル曲のみファンキーソウル風だけど、どっか間が抜けてんだよなぁ。

Wofford-Keat / Road To Home (Mele) '79

ハワイのSSWものと聞くとついつい手を出してしまう。SSWと言ってもプリAOR的な適度にコンテンポラリーなのが好み。これは元County ComfortのメンバーのSteve WoffordとPhilip Keatによるデュオだが、曲はすべてKeatが書いている。残念ながらハワイアン・コンテンポラリー度は低くあまり好みではない。悪くはないけどね。

BJ Coulson / An Evening At Elkhorn (Edgar)

オープニングはタワー・オブ・パワー「Squib Cakes」のカバー。ほぼ原曲通りの構成・アレンジだが演奏も悪くない。いきなりインストやってるからジャケの女の子はただのモデルかと思ったけど、どうやら本人みたい。で、2曲目以降はすべて彼女の歌入り。ほとんどが初期のオリビアニュートン・ジョンみたいなカントリー風ポップスの中、B-3「When I'm Kissin' My Love」はドラムブレイクにワウワウギターのファンキートラック。けっこうイケる。

2007.05.22