Vinyl Review - 60

East Of Underground & Soap / Winners Of The First Annual Original Magnificient Special Services Entertainment Showband Contest 1971 (Cardinal Export Corp.)

アメリカ陸軍関連のバンド・コンテストもので、100枚プレスとも言われるメガレア盤。とは言え所詮キワモノ。Wax Poeticsの再発を聴いて「なんでこんなのがそんな高いの?」って思った人も多いんじゃないでしょうか?こういうのは再発せずにそっとしておきましょうよ、変態的なマニアに任せて(笑)。

The Black Seeds & The Sound Trek / Winners Of The Second Annual Original Magnificient Special Services Entertainment Showband Contest 1972 (Cardinal Export Corp.)

こちらはその翌年に開催された2回目のコンテスト。A面に優勝したBlack Seeds、B面に2位のSound Trekによる演奏が収められている。「In The Rain」、「Ain't No Sunshine」、「Do Your Thing」、「Kool & The Gang」等のカバーが、最悪の録音状態とヘタクソな演奏によってドッロドロのサイケ気分に陥らせてくれる。愛すべきサイテーのレコード。

Mark Weinstein / Cuban Roots (Musicor) '68

コンポーザー、アレンジャー、トロンボーン/フルート奏者として、ラテン〜ジャズ・シーンを股にかけ活躍していた彼のファースト・ソロ・アルバム。Artor盤はよく見かけるが、500枚プレス・オンリー(ホントかな?)と言われるこのMusicor盤はかなりレア。チック・コリアが参加しているのも話題の1つ。火を噴くようようなサックス・ソロが炸裂する「Malanga」を筆頭に極上のアフロ・キューバン・ジャズが楽しめる。

Perez Prado / Escandalo (Uni Funk) '72

弟ペレス・プラードのイタリアUni Funkレーベルからの第一作。Don Alfioというただガナるだけのどうしようもないシンガーが曲をブチ壊している。「Escandalo n.1」なんかはコイツさえいなけりゃカッコいいレア・グルーヴだったのに...もちろん「Cangrejo」や「Que Es Lo Que Pasa?」のようなインストは問題なし。

Tino Contreras / Imagenes En Jazz (Rex)

メキシコのジャズ・ドラマー/パーカッショニスト。このあたりはあまり聴かないので詳しくはないが、これ以外にもたくさんのアルバムを出しているらしい。イントロのパーカッションを聴いただけでガツーンとやられるアフロ・ラテン・ジャズ「Orfeo En Los Tambores」と迫力あるドラミングに圧倒される疾走ラテン・ジャズ「Imagenes」の2曲が抜群にカッコいい。

Southwestern College Album Project / Sound Venture (No Label) '82

以前はジャズ・ファンクを演ってる学生ビッグ・バンドものをよく買ってたけど、最近は同じ学生ものでもメロウなやつを探索中。このアルバムは、演奏はもちろん、全曲学生達のオリジナルらしい。中でも「Open Our Eyes」は軽やかな男性ヴォーカルとブラジリアンなリズムが気持ちいい逸品。

Timeless Legend / Synchronized (Pendulum) '76

代表的なソウルのレア盤。こういうローカルものは予算がないからしょうがないんだろうけど、ストリングス・パートを薄っぺらい音のシンセで弾かれるとほんとゲンナリしちゃう。それなら最初っから入れなきゃいいのに。「Checking You Out」だけシンセの音がそれほど気にならないのはクロスオーバー・ソウルっぽい音だからかな。

Larry Johnson / S.T. (Zeus) '78

ジャケ買い。それにレーベルがCharnissaという女性シンガーと同じだったのも後押し。でも内容は散々で、一歩間違えるとポピュラー・ヴォーカルになりそう。と言うかほとんどそんな感じ。スライド・ギターが入るロックン・ロールが始まった時にはめまいがして倒れそうになりました。

Loyal Garner / Island Feelings (Paradise) '82

お馴染みのハワイの女性シンガー。シーウインドのボブ・ウィルソンとキム・ハッチクロフトが参加しており、よりAOR色の強いサウンドになっている。曲名どおりオーシャン・メロウな「Ocean Blue」、典型的AORチューン「Love Making Love」、力を抜いた優しいヴォーカルと洗練された甘いメロディーに身も心も軽くなるようなタイトル曲「Island Feelings」あたりが推薦曲。シンセが入ってなけりゃもっとよかったんだけど...

Dicky Williams / Tripple Dym-O-Mite (Back Fire)

「レア」というだけで買ってみたものの、まったく趣味に合わないモダン・サザン・ソウル。軽すぎるサウンドにも辟易するが、高音のヴォーカルを聴いていると頭痛がしてきそう。

2008.05.07