Vinyl Review - 64

Frank Motley & The Bridge Crossings / Chip Dip (Paragon)

カナディアン・ファンクの雄、フランク・モトリー。彼のアルバムはすべてレアだが、中でも入手が難しいのがコレ。ヘヴィー・ファンク・アレンジで生まれ変わった「Ya Ya」、「Walkin' The Dog」、モトリーがトランペットを吹きまくるファンク・インスト「Wanda Unda Landa」等を収録した傑作アルバム。

Steve Marshall / Do What You Will (Reynolds) '78

知る人ぞ知るサン・フランシスコの激マイナー・レーベル、レイノルズ。この人、ジャケットからはなんとなくモダン・ソウル系シンガーをイメージさせるけど、実際にはサックス/フルート奏者。内容は女性コーラスをフィーチャーしたインスト・ディスコで、値段が高いわりにたいしたことはない。一応「Maintain」という曲が人気だそうな。ま、悪かないけど。

La New Breed Orchestra / S.T. (Fonseca)

ブーガルーのレコードを探す時は、英語タイトルの曲があるかどうかをチェックすることが多い。本作も「Three In One」、「Follow The Sun」、「New Breed Bugaloo」、「Woe Woe Baby」とヤッてくれそうな曲名が並んでいたので即購入。しかし、蓋を開けてみれば、どれも気の抜けたブーガルー。ガックリ。

Aguabella / S.T. (Epsilon) '77

キューバ生まれのパーカッショニスト、フランンシスコ・アグアベージャの“超”が付くレア盤。キラー・クロスオーバー「Desire」、ワウ・ギターがシビレるファンク・チューン「Don't Let Them Fool You」、高速ラテンにアレンジされた「Casa Fuerte」と、どれも絶品。

Berlin Township Elementary School Stage Band / A Rhythm Fiesta (No Label)

何度も痛い目にあっているのにコンスタントに買ってる学生バンドもの。でも、さすがに小中学生(?)バンドにまで手を出したのは間違いだった。これを聴いて喜ぶのはこの子供達の親だけだろう。

Sir Mack Rice / I Made Music (Spector) '77

元ファルコンズのメンバーであり、ヒット曲「Mustang Sally」の作者でもあるデトロイトのヴォーカリスト、ボニー・“サー・マック”・ライスのソロ作。残念ながら、特徴のないファンク/ソウルが続き途中で飽きてしまう。のんびりとしたミディアム・ソウル「This Time Yesterday」が一番か。

Lynn Marshall / Blue Eyed Soul (Truth)

ヤバそうなジャケに、このタイトル!「音のほうも当然タイトルどおりなんだろう」って普通思いますよね?あぁ、それなのに...コレハイッタイナンナンダ?ファンク・ファンはもちろん、BESファンも絶対買ってはイケナイ!今度東京近辺の中古屋でこのレコを見かけたら、それ、きっと俺が売ったやつ。

Ozo / Spirits Of Africa (Peach River) '83

打ち込みや電子音を使ったレゲエくずれのサイテーの曲が並ぶ。なぜか「Where Is Heaven」という曲だけが爽やかなAORテイストの佳曲。でもサビ部分がイマイチかな。

The New Sound / S.T. (Turbo)

けっして録音がいいとは言えないが、妙に生々しく聴こえる粗いサウンドが魅力のオール・プラチナム系。9人組のインスト&ヴォーカル・グループによるこのアルバム、プロデュースはもちろんジョージ・カーだ。しゃがれたヴォーカルが無茶苦茶ソウルフルでディープな「Don't Take Your Love」が最高!

Ripple Blast Singers and Band / Funny Girl A La Soul (Power)

ブロードウェイのヒット・ミュージカルに使われていた曲をソウルに焼き直した(らしい?)本作は、最高のノーザン・ソウル「Sadie Sadie」を収録した人気盤。しかしこのアルバム、とんだ落とし穴がある。アップ・テンポであるはずのこの「Sadie Sadie」が、スロー・テンポ・ヴァージョンに置き替わっている盤が存在するのだ。購入の際はご注意を!

2008.12.24