Vinyl Review - 67

Brief Encounter / S.T. (Seventy-Seven)

「Rare Groove A to Z」掲載盤。これを名盤と言わずに何と言おう。全曲最高の大傑作ソウル作品。

Locke Saints Band / S.T. (Saint City)

「Rare Groove A to Z」掲載盤。高校生バンドなのかな?なんと言っても白眉はチャック・ブラウンのカヴァー「Bustin' Loose」。ラフな演奏とサウンドがレア・グルーヴとしての魅力を引き立てる。ルーファス/チャカ・カーンの「Everlasting Love」も墨黒の好カヴァー。

Hot In Here / S.T. (Baby Grand) '77

カルト・レーベル“ベイビー・グランド”からリリースされたディスコ・アルバム。同レーベルにソロ作を残しているポール・ザザがプロデュースと作曲を手がけている。凡庸なインスト・ディスコがほとんどだが、「Barbank Robber」はソリッドなリズム・セクションが気持ちよく、途中4ビートになる展開も悪くない。

Perez Prado / Latin Hustle (Orfeon) '76

“ハッスル”ブーム(?)の乗じて、あのペレス・プラードがこんなのを出していた!?ブーガルー・ビートで攻めるもののどこかシックリこない「Mambo Hustle」や「Fanny Hustle」、ドラムが打ちまくり超グルーヴィーに始まるが、途中からラウンジーになってしまう「Vuelveme A Querer」など、考え込んでしまうトラック多数。

V.A. / P.C.R.D. 7th Annual Talent Show (BLI)

“P.C.R.D.”というのは“Police Community Relations Division”の略らしい。警察関係ってこと?ジャケを見ると出演者も観客も全員真っ黒で、個人的にはそれだけで満足してしまう。ヘタクソな演奏だけど、「Fence Walk」と「Only The Beginning」(シカゴのカヴァー)がなかなかファンキー。

ASU Jazz Band I / Valley Fever (Chaton)

アリゾナ州立大学のビッグ・バンド。ハービー・ハンコック「Chameleon」タイプの「Funk Hips」はドラム・ブレイク(ソロ)も入る。「Sun Wheel」、「Red Clay」もなかなか。ただ若干フュージョン臭くて黒っぽさはない。

The Crimson Bridge / S.T. (Myrrh)

CCMレーベルMyrrhからリリースされた本作は、ロックとフォークを基調としながらも、ホーン・セクションを導入し、ジャズやソウルの要素もブレンドしたサウンドが聴ける。が、つまらない曲ばかりの駄盤。

Alive & Well / S.T. (No Label) '80

AOR/フュージョン的なサウンドを聴かせる7人編成の白人グループ。軽やかなギター・カッティングが舞うポップ・チューン「It's Gonna Getcha」を収録。

Gil Goldstein / Pure As Rain (Chiaroscuro) '77

ピアニスト、ギル・ゴールドスタインが、あのジェイムズ・メイスンと同じレーベルからリリースしたアルバム。女性シンガーをフィーチャーした「Boy Inside A Drum」は、レイ・バレットのコンガがたおやかなビートを生み出し、トゥーツ・シールマンスのハーモニカが郷愁を誘う逸品。

Jimmy McKee / First Time Out (Champion) '78

キーボード・プレイヤー、ジミー・マッキーのソロ・アルバム。珍しいレコードじゃないけど、イナタいオルガン・ソウル・ジャスやジャズ・ファンクが好きならソコソコ楽しめる内容。ソウル・フィーリング溢れる「It's That Way Some Of The Time」なんかがバーでかかったら心地よく酔えそう。

2009.02.22