Vinyl Review - 74
Side
Effect / Effective (G.A.S.) '73 ファンタジー時代、エレクトラ時代ともに上質のクオリティーを持つ作品の数々を届けてくれたサイド・エフェクト。その彼らの幻のデビュー・アルバムがこれだ。グルーヴィーに迫る「Listen To The Beat Of The Drum」、ソウルフルなダンサー「Run Run Run」、メロウネスを湛えた「Spend It On Love」、ストリングスが高揚感を煽るレア・グルーヴ「Do You Believe」等、素晴らしい内容となっており、正式発売に至らずプロモ・オンリーで終わってしまったことが不思議でならない。 |
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Greathouse
/ S.T. (Merphy) '82 ハリウッドのマイナー・レーベルからリリースされたジェイムズ・グレイトハウスという正体不明の人物によるもの。シンプルなジャケを見ると当時市販されたのかどうかさえ疑わしい。82年とクレジットされているが、シンセ類を使わないシンプルな楽器編成とチープな録音が逆に幸いして70年代的なサウンドで、「Christian Woman」、「Forever, Say You'll Be Mine」等の好ファンクが聴ける。 |
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The
Roger Carr Trio / Arrival (Century) '72 カスタム・レーベルCenturyに吹き込まれたピアニスト&シンガー、Roger Carrのトリオによるアルバム。ひとことで言えばラウンジ系の音なので個人的には苦手なんだけど、ユルいながらも味のあるグルーヴが聴けるホレス・シルヴァー作「Show Has Begun」と「Natural Man」は嫌いじゃない。 |
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Dick
Durham / O.P.'s Waltz (No Label) 白人ピアニストDick Durhamのトリオによるプレイヴェート・プレス。8ビートと4ビートを行き来しながら進行するファンキー・ジャズ「Rock Scherzo」と「Oh That Old Riff」がオススメ。 |
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Freddi/Henchi
& The Soulsetters / Dance (The Record Company) Fred "Freddi Love" GowdyとMarvin "Henchi" Gravesという2人のヴォーカリストを中心とするグループ。内容はかなりロックっぽいので、彼らの7インチ「Popcorn Baby」で聴けるような真っ黒なファンク・サウンドを期待するとガッカリするかもしれない。とはいえ歪んだロック・ギターさえ受け入れてしまえば、「Funky To The Bone」、「Under Pressure」、「I Like Funky Music」等の骨太ファンクが並ぶ良盤という評価になるのでは? |
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John
White / S.T. (Mainstream) ジャズ、ファンク、ブルース、ロックがミックスされたまさにレア・グルーヴ的な傑作アルバム。ジョン・ホワイトのエネルギッシュなギターとヘヴィーなボトムが聴く者を次々となぎ倒す。 |
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Chaffey
College Jazz Ensemble / Imagination Flight (No Label) '78 誰々にサンプリングされたとかいう情報は個人的にはまったく興味ないけど、それによってこういうマイナーなレコードを知ることができるんだから感謝しなきゃいけないですね。んで、本作タイトル曲はDJ Shadowがネタにしたらしい。浮遊感のあるエレピからフルートが入ってくるイントロがカッコいいクールなトラック。 |
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The
Palo Alto High School Jazz Ensemble / Big Band '73 (Custom
Fidelity) '73 カリフォルニアの白人ハイ・スクール・バンド。頭から白人らしい死ぬほど退屈な曲が続いた後、いきなりキラー・ドラム・ブレイクが炸裂!と思ったがテーマが始まるとコケまくり。気を取り直して裏に返しても相変わらず冴えない。「やっぱ白人ビッグ・バンドはダメだなぁ」とあきらめかけたところにやっときました。Bラス「Two Ton Blast」はタイトルからして重めのジャズ・ファンク。でも、よぉ〜く聴くとこれもたいした曲じゃないか... |
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Andrew
Lewis Band / The Blue Album (Richmond) '77 黒人シンガーと7人の白人プレイヤーで構成されたグループ。こういうグループ名なので当然“Andrew Lewis”がリーダーかと思ったが、なぜかどこにもその名前が見当たらない。そそらないジャケにもかかわらず内容のほうはメロウ・ソウル「New Day」やファンキーな「Love And Lies」、「Tight On Your Money」等、意外にアタリの曲が入っている。 |
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Bobby
Williams / Funky Superfly (REW) '74 説明不要のファンク・クラシック『Funky Superfly』には“ファン・クラブ・イシュー”と呼ばれる別ジャケの激レア・プレスが存在する。当時、彼のファン・クラブへの入会者はタダでこのレコードをもらえたらしい。曲目、曲順ともに正規盤と同じだが、こちらのほうが音圧が高く、臨場感溢れるファンク・サウンドは迫力満点だ。尚、このファン・クラブ盤には若干デザインの異なるラベルが2種類あるもよう。 |
* These are NOT all recommended LPs!!!
2009.08.30