Vinyl Review - 82

Forest Brook High School Stage Band / Plays Jazz With Passion And Style 1977-1979 (Hallmark) '79

やっぱり白人よりも黒人の出す音にグッときてしまう。それはこういう学生バンドにも言えること。攻撃的なファンキー・ジャズ「Sugar Free」とヘヴィーなフルート・ファンク「Passion Is」はともに圧巻の出来。

Margeeah / Looking For Love (Kingdom Sounds) '83

録音はイスラエルのテルアビブ、しかも1983年、ときたら個人的にはそれだけで遠慮したいシロモノ。だけどこれがなかなかいいんです。フルートが映える「Bring The People Home」をはじめ、「Rise Black Spirit」、「Music Is My Love」等ナイス・トラック多数。ところでこの人の名前ってなんて発音するんでしょうか?

Charles Miller / Country Girl (V.I.R.)

ルディ・レイ・ムーア、ブロウフライ系のエロ・レコード。ファンキーなバック・トラックにブラックなラップ(ポエトリー?)が乗っかる「Black Nursey」は某コンピにも収録されている。ちなみに2種類のジャケが存在するもよう。

The Joe Dunlap Trio / S.T. (No Label) '73

オハイオ州コロンバスのホテル・ラウンジでのライヴ・アルバム。いきなり「ゴッドファーザーのテーマ」で仰々しいピアノ演奏を聴かされ萎えまくる。そんなダメさ加減は最後まで衰えることなく続き撃沈。

Justin Thyme / A Life In A Day (Emkay) '79

デッドストックでも見つかったのかここのところやたら出回ってる2枚組みのお皿。ゲイリー・ウォッシュバーンという人がプロデュースし、すべての曲を書いている。ブレイクで始まる女性ヴォーカル入りの「Anticipation」、ジャズ・ファンク「Reprimand & Recoil」、パーカッシヴな「Departures」、「Evolution」等を収録。

Positive Force featuring Denise Vallin / S.T. (No Label) '83

コアなAORファンの間ではすでにお馴染みの一枚だろうか。プライヴェート・プレスでありながら水準は高く、「You Told Me You Loved Me」、「Everything You Do」、「You Gotta Know」と、そのスジの方々にはタマラナイ音が次から次へと飛び出してくる。タワー・オブ・パワーそっくりの「Put In The Groove」も面白い。

The Rance Allen Group / A Soulful Experience (Truth) '75

ミゼル兄弟プロデュースの77年作『Say My Friend』が人気のランス・アレン・グループ。そのミゼル兄弟が絡んでいない本作は今まで気にもかけなかったけど、たまたま試聴した「The Painter」がよかったので速攻で入手。

Afro-American Ensemble / Free The Black Man's Chains (GSF) '72

GSFといえばスカル・スナップスやサー・ジョー・クォーターマン等、マイナーながらツワモノ揃いのレーベル。このアルバムは副題に「A Black Rock Opera」とあるからサントラなのかな。残念ながら内容はイマイチでファンクも冴えない。

Al Grey Jazz All-Stars / Travelers Lounge Live (Travelers) '77

トロンボーン奏者アル・グレイによるマイアミのジャズ・クラブでのライヴ盤。シャーリー・スコットがピアノで参加しており、10分近くに及ぶそのシャーリー作「Oasis」がまあまあ。

Waterfront / Live In The Alley (Nebula)

ローカル・バンドによるペンシルヴァニアのナイト・クラブでのライヴ録音。リード・シンガーのみ黒人でバックはすべて白人だと思われる。ナイトライターズやタヴァレスのカヴァーをやっているもののいずれも退屈な出来。それよりもAOR寄り(かなりイナタいけど)の「Heart Be Still」のほうがマシか。

* These are NOT all recommended LPs!!!

2010.05.30