Vinyl Review - 86

Sounds Of Liberation / New Horizons (Dogtown/72/US)

バイアード・ランカスターにカーン・ジャマルとくれば当然フリー・ジャズだろうと思ったら、内容は意外にレア・グルーヴ的。とはいえ録音バランスが自分の好みに反し、ドラムの音が薄っぺらに感じてしまう。おしいなぁ。

John C. Fremont High School / Auction Block "Visions Of Freedom" 1976-77 School Year (No Label/77/US)

まだあったレジー・アンドリュース・ディレクションの学生バンド・シリーズ。ファットなドラムとパーカスが打ちまくる「My Last Year」、重くのたうちまわるベースが最高の「Funktion Theme」、女性ヴォーカルをフィーチャーしたファンキー・ソウル「Auction Block」、そしてベスト・トラックともいえるクロスオーヴァー・ファンク「Me Scared, Ain't Scared」と、眩しいほどに黒光りするトラックがゴロゴロ転がってる。

Tata / Super Soul (World Sound/77/US)

“Tata”というとタタ・ヴェガくらいしか思いつかなかったがやっぱりその人に間違いなさそう。というのも以前紹介した彼女のタイガー・リリー盤と収録曲がすべてダブっているから(タイガー・リリー盤が1曲多い)。若干のミックス違い(?)があるものの音源は基本的には同じ。ってことはこのワールド・サウンドというレーベルも税金対策用なのか?

Garry Glenn / S.T. (PPL/80/US)

AORファンからも非常に評価の高いギャリー・グレンのファースト・アルバム。その理由は「Got You On My Mind」や「You're The One」あたりを聴けば納得してもらえると思う。ちなみにジャケが2種類あって、右下の“GG”のロゴが大きく全面に配置されているほうが有名だろうか(再発盤もそっち)。

Family Tree / Somewhere In Your Heart (Custom Sound/-/US)

この白人グループの出で立ちを見て内容がいいわけないと思ったが、やはりどうしようもなかった...バリー・ホワイト「Never Gonna Give You Up」のカヴァーも自分にはまったく響かず。

Norad Commanders / Ballads & Brass (No Label/-/US)

タイトルどおりA面はスロー中心、B面はホーンを全面に押し出したアップテンポ・ナンバーで構成された軍隊モノ。「Hot Pants」や「Up Tight」等、それほど悪くはないけど、所詮そこらのブラス・バンドの演奏みたいに薄っぺらいグルーヴなのでパスしたい。

Chuck Flores / Flores Azules (Dobre/76/US)

レイ・ローレンスというプロデューサーが立ち上げた“Dobre”レーベルの2枚目はドラマー、チャック・フローレスのリーダー作。タイトル曲「Flores Azules」とソウル・ジャズ「Padali」がオススメ。

Sandra Alexandra / Brown Sugar (No Label/-/US)

曲名クレジットもない限りなくプライヴェートなプレス。カ−ティス・メイフィールドのカヴァーに加え、B面のラスト2曲がグルーヴィーでマル。

Babadu / S.T. (Hanaiia/79/US)

レムリアと並ぶカラパナのカーク・トンプソン・プロデュースによる逸品。そのレムリアでも有名な「All I've Got To Give」、フルートが清涼感を誘う「We're Not To Blame」、ビリー・カウイ作「Words To A Song」とハワイアン・コンテンポラリーの名曲がズラリ。

Fisk University Department Of Music Jazz Ensemble / Way Back Home (Sherwood/-/US)

テネシー州ナッシュヴィルにある黒人大学のビッグ・バンド。どちらかというとこじんまりとまとまった演奏でインパクトは強くないが、「Westchester Lady」のようなクールなジャズ・ファンクを収録した好盤。

* These are NOT all recommended LPs!!!

2010.10.04