Vinyl Review - 87

Lozano featuring Bobby Archuleta / S.T. (No Label/82/US)

“AOR・ミーツ・ラテン・パーカッション”。なんてキャプションをつけたくなる激マイナー盤。リーダーのPablo Lozano Jr.はティンバレス奏者だけど、サウンド的には完全にAOR系でボビー・コールドウェルの名曲「What You Won't Do For Love」なんかやってます。特に素晴らしいのがオープニングの「But Do You Care」。流麗なギター・カッティング、クリアな音色のパーカッション、爽やかなコーラスといったイントロを聴いただけでイチコロ。Bobby Archuletaの伸びのあるヴォーカルもピタリとハマった“至高のAOR”。

Leon Debouse / A Fine Instrument (Bold/77/US)

TK傘下レーベル“Bold”と言えばReid Inc.やF.A.T.のほうが有名かもしれないけど、こっちも内容じゃ負けてない。中でもしなやかなソウル・ダンサー「Every Fellas Girl」と「Gettin' With My Girl」の2曲が最高!

The Mark Lewis Trio / S.T. (C&M/-/US)

もう買わないと心に決めたはずだったのに、また買っちゃったラウンジ・バンド。リーダーのマーク・ルイスはヴォーカルとドラムを担当。声を聴く限り間違いなく白人でしょう(ガッカリ)。ドラムがバコバコ打ちまくる「Caravan」と激しいオルガン・プレイを聴かせる「Odd To Billy Joe」あたりはちょっとマトモ。

The Dannie Belles / Making The Most Of Today (Action/-/US)

ピアニストのDanniebelle Hall率いるカリフォルニアのゴスペル・グループで、マイナー・レーベル(自主制作?)ながら意外とよく見かけるお皿。内容はたいしたことはなく、まともなのは「No One, But The Lord」くらいか。

Bobby Thurston / Sweetest Piece Of The Pie (Mainline/78/US)

最近やっと納得のプライスで入手したこのアルバム、改めて聴きなおしてみて内容も超納得。中でも「Treat Me The Same Way」はソウルとして一番好きなライン。これ以外にもジョニー・ブリストル的な「I Want Your Body」や「Foolish Man」等、さすがモデュレーションズの仕事と思わせる傑作。

Rhythm Heritage / Disco Derby (MCA/79/CAN)

リズム・ヘリテイジ幻の4枚目と言われるカナダ・オンリー盤。オリジナル・メンバーのマイケル・オマーティアン、ジェイ・グレイドンは健在で、リズム・セクションがクラッキンのピーター・バネッタとリック・チュダコフに代わっている。それなのに内容は悲しいほど退屈なディスコ。再発が出たみたいだけど幻のまま埋もれていたほうがよかったような。

Steve & Teresa / Catching A Wave (Kealohi/83/US)

見てのとおりのハワイもの。本来なら83年録音なんて買わないんですが、こういうアコースティックなものはOK。オープニングのタイトル曲「Catching A Wave」他良い曲が多く、テレサのアコギもナイス。

Andre Branche / Maybe This Time (No Label/78/US)

ファンキーな出で立ちのジャケに惹かれて買ってみたものの、いきなりナヨナヨの「Feelings」で始まるジャズ・ヴォーカル。自分の好みからはかけ離れてるけど、「With A Song In My Heart」や「I've Gotta Be Me」あたりは好きな人は好きかも。

Judy Cheeks / Disco Cheeks (Koala/79/US)

個人的になんとなく気になっているマイナー・レーベル“Koala”からの一枚。ロックっぽいジャケのイメージとは違い、内容はサザン・ソウル・スタイルのサウンドで、おそらく主役は黒人女性シンガーだろう。ただ特筆すべき曲がないのが残念。

Yokohama California / S.T. (Bamboo/77/US)

女性シンガーを含む5人の日系アメリカ人グループ。アコギのカッティングが印象的なフォーキー・ロック「Tanforan」や広島・長崎の原爆について歌った「Hot August Morning」等を収録。

* These are NOT all recommended LPs!!!

2010.11.07