Vinyl Review - 88

Eddie Curtis / Does It All !! In New York City (Shere'-Kahn/-/US)

例の「究極のLPコレクション」に掲載されたアルバムと同じレーベルからリリースされたもの。どちらもかなりのレア盤である。本作のハイライトはなんといっても「This Here Heavy Feelin'」だろう。ファンキーなリズム・セクションにワウを効かせた鋭いギター・カッティングが絡むイントロが始まった瞬間から高揚感を抑えきれない。

Los Vampiros de Enrique Olivarez / Para Ti (Discos Vampiros/-/US)

どちらかというとセカンド・アルバムのほうが有名なカリフォルニアのテハーノ系グループのデビュー盤。「Communicate」と「Arriba Tipo」はソコソコ聴けるファンクだけどその他はボツ。

Your Eyes / Red Hot Hustle (World Sound/77/US)

以前紹介した“Tata”と同様、税金対策用と思しきレーベル“World Sound”からの一枚。曲名のクレジットしかないのでどちらがグループ名かさえもわからない。黒人らしき女性がヴォーカルをとる曲が半分以上を占める中、オススメはファンキーなインスト「Shine On」。ちなみにまったく違うグループ名&ジャケでこれと同内容のアルバムが存在するもよう。

Fay Hill / Fay (This Is A Blessing) (WFL/81/US)

87年作『Island In My Mind』のジャケではアコギを抱えた姿が洗練された雰囲気だっただけに、この81年作はだいぶモッサリとした外見でかなり見劣りする感じ。しかし内容のほうはなかなか。「This Is A Blessing」、「I Know Who You Should See」、「I Don't Know You」あたりはAORファンにも受け入れられそう。

Dunbar Jazz Band / In Concert '75 (Mark/-/US)

見るからにやってくれそうな黒人学生達だけど、針を落としてみると退屈なビッグ・バンド・ジャズが多く萎えてしまう。唯一「Prayer For Peace」だけはグイグイと押しまくるファンク・ジャムでグッド。

The University Of Texas At Arlington Jazz Orchestra / S.T. (Contempo/78/US)

黒さや粘り気はないが確かな演奏力とグルーヴを聴かせる学生もの。「D. French Underground」、「East Coast Underground」等を収録。

Del Jones / Positive Vibes (Hub-Servall/-/US)

初めてテスト・プレッシングなるものを買ってみました。モノはお馴染み『Positive Vibes』。正規盤との違いは...よくわかりませんでした(汗)。

Rimshots / Soultrain (A-1/-/US)

オール・プラチナム傘下“A-1”レーベルからリリースされたリムショッツのデビュー・アルバム。固い音のギター・カッティングがファンク度をアップさせる「Neighbor! Get Your Own」がベスト・トラック。

Downpour / Flyaway (Fretless/78/US)

AOR/SSWファンの間では隠れた人気の一枚らしい。オープニングの「Come Along With You」は悪くないけど残りの曲はイマイチ。

Jeff Resnick / S.A.C. / S.A.D. (A.P.M.P./78/US)

ニューヨークにあるロチェスター工科大学美術工芸学部関連の音源。ジェフ・レスニックという人(教授?)が音楽を担当しており、何かサウンドトラック的に使用されたようだ。コンピ『Jazz Bizniz』にも収録された「Glass」はエレクトリックな効果音で始まるが、ピアノが入ってくると美しいモーダル・ジャズへと展開してゆく。

* These are NOT all recommended LPs!!!

2011.01.04