Vinyl Review - 97

Pure Release / On The Loose (Release/80/US)

ハリウッド録音のプライヴェート・プレス。いかにもチープなジャケに写るメンバー6人はチカーノ系だろうか? 哀愁漂うクロスオーヴァー・ソウル「I'll Know It's Love For Sure」とトロけるようなスウィート・ミディアム「Give Your Love To Me」が出色。

Cleveland Robinson / Cleveland (Nosnibor/-/US)

内容的には玉石混交といった感の強い「究極」シリーズだが、コイツはレヴェルが高い。レア盤ながら大物プロデューサーのH.B.バーナムが絡んでおり、オープニングからジョニー・ブリストル風の「I Got Yours, You Got Mine」、「No One Can Take Your Place」と素晴らしいソウルが連発の満足度100%アルバム。

John Danser / No Title (New World/-/US)

ライブラリーものには滅多に手を出さないのに今回はジョン・ダンサーってことで買ってしまいました。「Builds」は勢いのあるファンキー・ディスコ。

Reverend Carlton Coleman / Rock Gospel Time/The Rock Ministry (Brunswick/70/US)

“Reverend”というのは聖職者の尊称らしい。ってことで両面とも中間部にこの人の説教(?)が延々と挿入されてたりして萎えるパートはあるものの、「Rockgospeltime」と「Share It」は意外に骨太のファンキー・トラック。

The McCrary / Emerge (Cats Eye/73/US)

後に“s”を付けてマクラリーズとなるソウル・ヴォーカル・グループのデビュー盤(?)。軽快なギター・カッティングが聴ける「Distance」や洗練されたメロディーがゴスペル臭を抑え込む「Matter Of Time」を収録。

Carver Area High School / Musically Yours (Mark/79/US)

イリノイのカスタム・レーベル“Mark”に吹き込まれた学生モノ。スクール系は掘り始めるとキリがないので最近では黒人バンドしか買わないことに決めてます。録音が79年なので音に粗さがなくスッキリしてるところが難点だけど、「Primal Scream」あたりのジャズ・ファンクはOK。

V.A. / Flight (Baha'i Publishing Trust/77/US)

複数のミュージシャンの楽曲を集めたレリジャス系(?)アルバム。ほとんどがアコギ中心のフォーク・サウンドだが、ジョン&シャロン・バーンズによる「Can't You Feel His Love?」と「The World Is Ready For A Change」はしっとりとしたメロウ・ソウル。

The Peach / Song Wars (Album Concepts/78/US)

黒人3人、白人2人によるロサンジェルスのローカル・バンド。裏ジャケにはメンバーの趣味だとか家族構成だとかが紹介されていてホントにローカル色丸出しで笑える。「Always There」をはじめとしたカヴァーもそれなりにファンキーなオリジナルも“もう少しがんばりましょう”って感じか?

The Blue Velvets / Changes (Record Symphony Corporation/80/US)

全8曲中6曲がモダン・ソウル風にアレンジされたサム・クックのカヴァー。他には大嫌いな「Summertime」のカヴァーなんかやってるけど、このヴァージョンはそれほど悪くないかも。

Eloise Greenfield & Friends with Byron Morris / Honey, I Love (Honey Productions/82/US)

「I Look Pretty」とか確かにいいんだけど、個人的に子供のポエトリー・リーディングはかなりキツイ。

* These are NOT all recommended LPs!!!

2012.01.10